日本コアコンディショニング協会・特別メール講座【第4話】

こちらのメールはJCCAのHPにご登録いただきました方、JCCAのセミナーにお申し込みいただいた方にお送りさせていただいている特別フォローメールです。

このフォローメールを通してコアについてより興味を持っていただければ幸いです。

 

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登場人物

健一(けんいち):

 高校の先生、陸上部の監督

純子(じゅんこ):

 超元気な新米ママ

勇介(ゆうすけ):

 泣き虫赤ちゃん

宮本(みやもと):

 熱きトレーナー

 

第4話:将来のアスリートは泣きむし?

前回までのあらすじ:

 

仲良し夫婦の健一、純子。

そして息子の勇介。

勇介は泣きむし赤ちゃん。

でも泣いているだけじゃない!!

なんとコアのトレーニングを

していることが発覚。

 

 


 

「こんなに布団がふかふかじゃ

寝返りがやりづらいんじゃないかなと思う。

それがあんまり

良くないらしいんだよ。

 

赤ちゃんのうちは

動きまくっていた方が

いいんだって。」

 

『そうなんだ。

確かにふかふか過ぎると

身動きしづらいもんね。

じゃあ、このドーナツ枕も

あんまりかも。

頭が動かしにくくなくなるから。

あと、たくさん動くことが必要なら

このベットは少し狭すぎるかもね。』

 

「そう!!カンがいいね!!

さすが純子。

赤ちゃんは動いてなんぼ!!」

 

 

『そうなんだね。

ママ友の由美が言ってたんだけど、

ハイハイしだしたら相当、

ちょこまか動くみたいなの。

勇介もそろそろ

ハイハイしそうだし・・・

やっぱりハイハイとかも

いっぱいさせた方が

いいってことなの?』

 

「うん。たくさんやった方が

いいみたい。

股関節とか肩が強くなるみたい。

僕は中学まで野球をやってて、

肩を痛めて陸上部に

入ってたの知ってるよね。

 

当時は練習のしすぎとか

フォームが悪いとか

色々言われたんだけど、

宮本トレーナーからは、

歩行器に入れられたのが

原因の可能性もあるよって

教えてくれたんだ。」

 

『へ~。そうなんだ。

赤ちゃんのころのことが

大人になっても影響しているんだ。

 

じゃあ、勇介にはケガしないように

たくさんハイハイしてもらわないとね。

 

いっぱい泣いて、

いっぱいハイハイしてね。

勇介。がんばれ!!』

 

「人は立つまでの過程で

しっかりと基本の機能を

獲得していく。

 

寝がえり、ハイハイ、

よつばい、おすわり。

色んな動きの中に立つまでに

必要な要素がたっくさん

含まれている。

 

それらのたくさんの要素を

運動を通して獲得して、

重力に負けないように、

体を真っ直ぐにして

立てるようになるんだ。

 

この話を教えてもらうまでは

早くに立った子の方が

運動神経がいいのかと

思ってたんだけど

そんなこともないんだなー

と思ったよ。

 

人間の体って面白いね。」

 

 

『ホント面白いわね。

知らないことがいっぱいね。

え、じゃあ健一さんみたいに

あんまりハイハイとか

しなかった人は

どうすればいいの?』

 

「もう一度、

発育発達の動きを

することによって

体は再学習できるそうなんだ。

 

再学習をすることによって

正しい姿勢を身につける。

 

立つまでの過程を

もう一回学習するエクササイズを

 

【 コアコンディショニング 】

 

って言うんだよ。

 

実はうちのチームに

来てくれている宮本トレーナーは

コアコンディショニングの

専門家で、うちの高校以外にも

プロのスポーツ選手や

幼稚園とか小学生に幅広く

運動を教えているんだ。

あと高齢者の指導も

してるって言ってた。」

 

『すごいわね。

コアコンディショニングって。

子供からシニア世代まで

みんな出来るんだ。

 

でも子供とかお年寄りも

ストレッチポールを使うの?』

 

「子供は、

【コアキッズ体操】っていう

体操があるみたい。

 

子供だと楽しくないと

やってくれないみたいだから

工夫が必要なんだって言ってたよ。

 

宮本トレーナーは

子供と話を合わせるために

ポケモンとか仮面ライダーとか

すごく勉強してるんだ。(笑)

ものすごく詳しいよ。

さすがプロ。

妥協を許さないね。

 

あと。最近の子供たちは

公園でゲームとかしているから

運動能力が下がってきてるって

よく聞くけど、宮本トレーナーの

教えている子供たちは

とっても元気に

走り回っているよ。

 

走ってる映像を

見させてもらったことが

あるんだけど、

走るのがすっごく速くて

フォームもダイナミックなんだ。

 

将来、うちの高校に

来てくれれば全国制覇

できるかも・・・

なんて思っちゃう。」

 

『ホントね。

その子たちの将来が

楽しみね!!』

 

「あとは、高齢者の指導も

ストレッチポールを

使わないで指導するそうだよ。

 

椅子に座ったまま行える

【いろは体操】っていうのが

あるんだ。

 

この体操、

この前教えてもらって

やってみたんだ。

今の僕でも十分に効果が

実感できたよ。

 

簡単なのに効果があるんだ。

実際に高齢者が実践すると、

尿漏れの予防とか歩くのが

速くなったりするって

教えてくれたよ。」

 

『ホントに。

ストレッチポールなくても

コアコンディショニングって

出来るのね。

 

え、あとはプロ選手に

教えてるって言ってたけど、

プロのコアコンって

どんなことをやるの?

やっぱり腹筋?

1000回くらいするの?』

 

「実は、最近うちの部活にも

このプロでも教えている

トレーニングを取り入れ始めたんだ。

 

今までみんな、

連続100回くらい

腹筋出来てたのに、

このトレーニングだと

腹筋20回くらいで

教え子たちが腹筋がちぎれる!!

って騒ぐんだ。(笑)

 

そんなことないでしょ

と思ってやってみると・・・

僕は10回で

ギブアップだったよ。」

 

『10回でギブアップなんだ。

チョット頼りないわね。

監督!!(笑)』

 

 

「そう思うでしょ?

本当にしんどいんだって。

ちょうど取り入れ始めて

3週間くらいだけど、

練習量増やしても

みんなついてこれてるんだよね。

 

前だと弱音吐く子が

いたんだけどその子たちも

しっかり出来ている。

 

基礎体力が

アップしたのかなと

思ってるんだ。」

 

 

『効果が出ると嬉しいね。

次のインターハイが楽しみだね。』

 

 

「そうだよね。

きっと冬を乗り越えたら

みんな強くなってるんだろうな~

 

勇介も立てるように

なるくらいの時期だし、

楽しみなことがいっぱいだ。

 

それにしても勇介に

立つ時の大事なポイントを

教えてもらうとは

思わなかったよ。

ありがとうね。勇介。

 

明日もがんばるね。」

 

 

 

 

・・・季節は流れ  春。

 

 

 

晴れた空。

大きな歓声が外まで

聞こえるようなの競技場に

純子とよちよち歩きの

勇介の姿があった。

 

一歩一歩転ばないように

一生懸命、勇介は歩いている。

 

転んでもあまり泣かなかったが、

大きな歓声にびっくりした勇介は

またコアトレーニングを始めた。

 

純子があやしている。

 

 

今日はインターハイ地区予選。

健一の生徒たちは冬の間、

体をもう一度、

『立つ』ところから再学習した。

 

立ち方を教えてくれたのは

健一の息子、泣きむしの

勇介先生だ。

 

その結果。

生徒たちは姿勢が良くなり、

歩くのが効率的になり、

走るのがダイナミックになった。

体の連鎖が非常に

うまくなっている。

 

生徒たちは自己記録を更新。

例年以上の生徒が

インターハイに出場を決めた。

 

記録の伸びがあまりにも

著しいので他の学校の監督が

不思議がっている。

 

でも・・・

誰も『立つ練習』を

やっていたとは気付いていない。

 

不思議がっている

他の監督に得意顔をしながらも、

コアコンを教えてあげようと

健一は思った。

 

 

人の一番の基本。立つこと。

それを教えてくれた、

宮本トレーナーと勇介に

健一は本当に感謝していた。

 

ありがとう。

宮本トレーナー。

 

ありがとう。

勇介。

 

ありがとう。

コアコンディショニング。